Horse Story#005

チェックメイト（牡５）(2001.1.30作成)
今回のゲストホースはマイルの重賞、東京新聞杯Ｇ�Vで見事優勝し、初重賞制覇を果したチェックメイト号です。


　前回までの過去４回、このコーナーでは、いわゆるエリートホースばかりを取り上げてきたが、今回は人間に喩えると苦労人、競争馬だと苦労馬といった表現で良いのかどうか分からないが、実力がありながら使われていた距離が悪いのか、成長系が晩成気味だったのか定かではないが、オープン入りするのに実に２１戦を要してオープン馬となったチェックメイトをゲストホースに招きました。

　同馬はダート１６００Ｍ戦で新馬戦を勝ち、その後３戦目で芝１２００Ｍ戦で５００万下を勝ち、そして９００万下では５００万勝ちと同じ芝１２００Ｍを６度連続挑戦するが結果は掲示板は外さないものの好走止まりで、９００万クラスで、もがき続けていたが、遂に芝のマイル戦で９００万を卒業すると、マイラーの血が騒ぎ、今日までのマイル成績（７．２．２．６）を築き上げてきた典型的なマイラーである。

　では、去年の東京新聞杯Ｇ３を振り帰ってみよう。このレースは１番人気ＮＨＫマイルカップ馬シンボリインディー、２番人気鋭い切れ味が最大の武器ロサード、Ｇ�T２着馬シンコウエドワードが３番人気、以下バイオマスター、レガシーハンターと続き、上位人気馬は重賞で勝ち負けする実力馬が揃っていた。そして６番人気にチェックメイトがつけていた。

レースはロードアヘッドが引っ張り、２番手にダイワカーリアン、そしてバイオマスターという馬が先行、４角を回り直線ではダイワカーリアンが先頭、２番手にバイオマスター、私達の目には前残りのシーンが映し出されていた、だが４角ではほぼ最後方につけていた１頭の惑星がメンバー中最速の上がり３４．３を炸裂させ、前残りの中、連を確保した。その惑星はその後、得意のマイル戦でオープン２勝を挙げ、今日遂に念願の重賞をスティインガー、シンコウエドワードなどを退け、１年前と同じ舞台で前年２着からリベンジを果し優勝したのである。実に去年の東京新聞杯から１１戦目の出来事である。

まさに苦労ホース、ご苦労様でした。

　　最後は余談になるが、東京新聞杯の勝馬は残念ながら安田記念とはあまり縁が無い。（もちろん京王杯Ｇ�Uや大阪杯Ｇ�Uを勝てば話は別だが）だが、秋の短〜中距離重賞戦線において活躍する傾向にある。元気な同馬のこと秋の重賞戦線にも参戦してくるであろう。毎日王冠、スワンＳ、天皇賞（秋）、富士Ｓ、マイルチャピオンシップなどに出走して来るとこの馬が再び重賞ウイナーに輝く可能性を多分に秘めています。さあ、同馬の明るい未来を願いつつ、この馬の走りを見守っていきましょう。

（成績と主な勝ち鞍）
３５戦８勝２着４回（２００１．１．３０現在）
東京新聞杯、同レース２着



（血統についてワンポイント）

　父シャーディーは有名な短距離系種牡馬ダンチヒの仔。ダンチヒはアグネスワールド（海外Ｇ１）、ビコーペガサス（スプリンターズＳ２着）、ヤマニンパラダイス（阪神３歳牝馬Ｓ）という１２００Ｍ〜１６００Ｍで高いポテンシャルを発揮する産駒が多い。そしてシャーディー自身もその特性をそのまま産駒に与えている。

代表産駒はもちろんチェックメイト、同馬の距離適性は父からの影響が高いだろう。そしてグレードレースの早い流れに対応できるマイル特性をいっそう引き立てているのが母父トウショウボーイの影響だろう。ミスターシービー（三冠馬）は別格としても、ダイイチルビー（安田記念）、シスタートウショウ（桜花賞）、セキテイリュウオウ（天皇賞（秋）２着）を出したトウショウボーイは日本のマイラーや中距離馬にはなくてはならない血統。むしろチェックメイトは抜群のマイル適性から見るとトウショウボーイからの影響が勝っているかもしれない。

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