Horse Story#010

ナリタブライアン(種牡馬)(2001.2.11作成)
今日、新馬戦にて大変期待の持てる牝馬が勝ち上がりました、その名はブライアンハニーという馬です。名前からブライアンズタイム産駒を想像してしまいますが、その馬はBTの傑作ナりタブライアンの仔です。と言うことで今回のゲストホースは今は亡きナリタブライアン号です。


 

 ”最強の三冠馬””歴代最強馬”この馬を形容するには、あまりにも安易で軽すぎる。そのような言葉では、とてもこの馬を表現できない。去年、満票一致で年度代表馬に選ばれ現在、現役最強馬の名をほしいままに競馬界に君臨しているテイエムオペラオーがいるが、この馬については、賛否両論あると思うが、私の意見はこうだ、”確かに年間G1、5勝という記録はすばらしいが、ライバルがいない事が幸いしているのでは?”というまだこの馬を認めきれないところがある。

だがナリタブライアンについては、なんの疑いもなく”最強馬はこの馬”と言えてしまう。残念ながら5歳秋以降は足元の故障の影響か、3歳時だけで2流馬並の7戦も消化した過酷なローテーションの影響か、思うように活躍出来ず、優勝したのは6歳の春、”平成の名勝負”で有名なマヤノトップガンとのマッチレースとなった阪神大賞典だけ。

このレースにしてもやはりブライアンの本来の強さではなかったように思う。だが、3歳のデビューから5歳の春の阪神大賞典までの強さは、まさにすさまじいの一言。彼は無敗馬ではないので取りこぼしが数回あったが、勝ったレースはすべて身震いするほど強かった。2着馬につけた着差は重賞だけで見ても、朝日杯3S・3馬身半、共同通信杯4S・4馬身、スプリングS・3馬身半、皐月賞・3馬身半、ダービ-・5馬身、菊花賞・7馬身、有馬記念・3馬身、そして阪神大賞典・7馬身とまるでオープン馬と900万クラスが同じレースに走っているのかと思うくらい格が違った。

 この馬が2着馬につけた着差もすごいが、この後何年破られずに残るか分からない皐月賞の優勝タイム1分59秒00、これは衝撃的なタイムである。馬の実力を計る上での私の持論ですが、接戦で出たレコードタイムや好タイムはあまり高い評価はしないが、ちぎって勝った場合の好タイムはかなりの逸材と見ています。

本格化してからのサイレンススズカや朝日杯歳3Sのグラスワンダー、そして彼
もそんな例に漏れない1頭でした。

 ダービーでは”大外をブン回して”楽勝し、南井騎手に念願のダービージョッキーの勲章をプレゼント、菊花賞ではさらに楽勝、クラッシックレースを走るたびに2着馬との差を広げていき、元々の強さからさらに成長するありさま。これでは、もう他馬にはつけいる隙もなく、初の古馬との対決となった暮れのグランプリ・有馬記念でもいつも通り楽勝。同じ4歳のエリザベス女王杯馬(当時4歳牝馬限定の京都2400M)ヒシアマゾンに3馬身差の完勝。

 そしてナリタブライアンは明け5歳の初戦、阪神大賞典も圧勝し、その後故障し5歳の秋に復帰するが彼の全盛期の強さは影を潜めることになってしまった。競馬に「たら、れば」は禁句だが、ローテーションや故障明けの使い方、使うレースを慎重に考えていれば、もっと活躍できた筈と私は信じている。

使ってこそ良くなる馬ももちろん数多くいるだろうが、彼がそのようなタイプだったのだろうか?その答えは一生出ないが、去年クラッシック候補に数えられていたラガーレグルスもナリタブライアンと同じ厩舎であるが、過酷なローテーションのすえ、最後はゲートさえ出ることが出来ないほど精神面が病んでおり、そして4歳の春にして競争生活にピリオドを打つ事になってしまった。4歳にして京都大賞典、有馬記念を勝ったシルクジャスティスも同じく過酷なローテーションに敗れ去った1頭だ。

 それを考えると、過酷なローテーションの中5歳春まで無敵を誇った彼は、肉体的な強さと共に精神的な強さも並外れていた、まさに最強馬と呼ぶにふさわしい馬であったと私は確信する。


(成績と主な勝ち鞍)
21戦12勝2着3回
朝日杯3歳S、共同通信杯4歳S、スプリングステークス、皐月賞、ダービー菊花賞、有馬記念、阪神大賞典、同レース2着、天皇賞(春)2着


(血統についてワンポイント)

ブライアンズタイム
Brian's Time
1985黒鹿
Roberto
1969鹿
Hail to Reason
1958黒鹿
Turn-to
Nothirdchance
Bramalea
1959黒鹿
Nashua
Rarelea
Kelley's Day
1977鹿
Graustark
1963栗
Ribot
Flower Bowl
Golden Trail
1958黒鹿
Hasty Road
Sunny Vale
パシフィカス
Pacificus
1981鹿
Northern Dancer
1961鹿
Nearctic
1954黒鹿
Nearco
Lady Angela
Natalma
1957鹿
Native Dancer
Almahmoud
Pacific Princess
1973鹿
Damascus
1964鹿
Sword Dancer
Kerala
Fiji
1960栗
Acropolis
Rififi

 兄弟で強い馬はたくさんいるがこの血統は強烈、兄に年度代表馬のビワハヤヒデ(G1・3勝)がいる。近親にはファレノプシス(G1・3勝)、まさにG1を取る為に生まれてきた馬。もちろん全弟ビワタケヒデもスケールはかなり落ちるが重賞ウイナーだ。

 父はブライアンズタイムで本馬は初年度産駒、同じ年にオークス馬チョウカイキャロルがおり、1つ下にマヤノトップガン(G1・4勝)がいる。前述したファレノプシスもBT産駒。サンデーサイレンスのように良い馬を大量に産むことは無いが、当たれば超大物が出る。エムアイブラン(フェブラリーS2着)やマイネルブライアン(シリウスS)を排出したように芝、ダート兼用。

 母はパシフィカスでノーザンダンサーの直仔。ノーザンダンサーの直仔牝馬がこの頃、注目されており、1つ上の世代、牝馬2冠馬のベガの母アンティックバリューもノーザンダンサーの直仔。今後もノーザンダンサーの直仔牝馬には注目していきたい。


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